スペインハプスブルク

出来事で読むヨーロッパ史

ハプスブルク顎とは | 王家の血統を守った代償と悲劇

代々の王族たちは遺伝的な特徴を色濃く受け継ぎ、とりわけスペイン・ハプスブルク家では「ハプスブルク顎」と呼ばれる受け口の特徴が顕著になっていった。本記事では、ハプスブルク家の近親婚がなぜ繰り返されたのか、そしてその代償として何が起こったのかを詳しく見ていく。
皇妃・王族・子供たち

マルガリータ・テレサ|ハプスブルクの血に縛られた少女の肖像

この絵は、単なる王家の肖像ではなかった。 構図、視線、鏡──そのすべてが意味を持ち、見る者に「予告された未来」を語りかけてくる。この記事では、『ラス・メニーナス』に込められた王位継承の象徴と、マルガリータ・テレサという少女が背負わされた宿命を、歴史的背景とともに読み解いていく。
地図

地図で見るハプスブルク家の支配域 | ヨーロッパ650年を動かした領土のすべて

中世から近代にかけて、ヨーロッパ地図の“色”を塗り替え続けた王朝がある。それが、ハプスブルク家である。彼らの領土は一か所...
皇帝一覧

血と冠の分かれ道|レオポルト1世とハプスブルク分岐の決断

死のにおいが街を包む。ペストで黒く染まったウィーンに、さらに迫るのはオスマンの大軍。そのとき、皇帝は城にあらず、遠く離れ...
皇帝一覧

フェリペ4世 | 芸術に溺れ、戦火に翻弄された王の生涯

スペイン・ハプスブルク家の黄昏を見届けた王、それがフェリペ4世である。彼は祖父フェリペ2世のような鉄の意志も、父フェリペ3世のような静かな諦観も持ち合わせていなかった。彼が見たのは、戦争の泥沼と衰退する帝国、そして芸術という美の世界だった。
皇帝一覧

フェリペ3世|沈黙の王と“影の宰相”、帝国衰退の序章

スペイン黄金時代の終焉。その幕開けを象徴する王、それがフェリペ3世である。彼は壮絶な戦いを繰り広げた父フェリペ2世とは対...
皇帝一覧

フェリペ2世 | 冷酷なる信仰の守護者、その孤独な帝王像

16世紀、スペイン帝国は世界最強の覇権国家として君臨していた。その頂点に立っていたのが、フェリペ2世である。しかし、その支配の裏には、冷徹な政治手腕、執拗な宗教弾圧、そして「身内さえも排除する冷酷な姿」があった。彼は一体どのような王であったのか。
皇帝一覧

カール5世 (カルロス1世)|太陽の沈まぬ帝国、その始祖の孤独

1500年、フランドルのガンに生まれた少年は、やがて世界帝国の頂点に立つことになる。だが、その玉座に座るまでに得たものは、栄光と共に、数え切れぬほどの喪失と孤独だった。カルロス1世──太陽の沈まぬ帝国の始祖。その若き皇帝の歩んだ運命は、果たして幸福だったのか。
皇帝一覧

カルロス2世|呪われた王と“帝国の割れ目”

まるで人形のように青白く、虚ろな瞳で玉座に座るその姿は、王の威厳とは程遠かった。 (幼少期のカルロス2世)1661年、ス...
基本情報まとめ

カール5世 (神聖ローマ皇帝) / カルロス1世 (スペイン王)

16世紀のヨーロッパを象徴する君主の一人といえば、カール5世である。彼は広大な帝国を統治し、戦争と政治の中心に立ち続けた...