18世紀

用語解説・基礎知識

啓蒙専制君主とは?|ハプスブルク家が夢見た“理性の帝国”

王冠に、哲学書。玉座に、理性の光。18世紀、ヨーロッパを覆った啓蒙思想の嵐は、王たちの心にも届いた。だが彼らが選んだのは...
皇帝一覧

ヨーゼフ2世|理想に殉じた啓蒙皇帝「上から目線の改革」

それは、母の死とともに訪れた、解き放たれた理想の時代だった。誰にも邪魔されることなく、思うままに改革を押し進めることがで...
出来事で読むヨーロッパ史

フランス革命とは何だったのか?ブルボン家崩壊の衝撃

1793年、パリ。ギロチンの刃が振り下ろされ、王妃マリー・アントワネットの首が籠に落ちた。 (マリー・アントワネットの処...
用語解説・基礎知識

七年戦争と外交革命|母と子が見た戦争の代償

マリア・テレジアにとって、シュレージエンの喪失は耐え難い屈辱だった。オーストリア継承戦争の講和条約が締結されたその日から...
出来事の基本解説

国事詔書とは?一枚の布告が招いた戦争と継承の運命

静寂を破るものは、つねに人の「欲」だった。皇帝カール6世が一七一三年に公布した国事詔書、それは、一見すれば慎重かつ整然とした王家の“継承計画”に過ぎなかった。だがその布告は、紙の上で帝国をつなぎとめようとする無言の叫びであり、やがてヨーロッパ全土を揺るがす火種となる。王位は誰のものか。忠誠とは誰に捧げられるべきか。その問いが、戦争という名の審判を呼び寄せた。
皇帝一覧

レオポルト2世|静かなる啓蒙改革者、その短すぎた治世

1790年、夏。ヨーゼフ2世の死を受け、神聖ローマ帝国の皇帝に即位したのは、弟のレオポルト2世であった。 (兄ヨーゼフ2...
皇帝一覧

フランツ1世|影に徹した皇帝、女帝を支えた愛と忍耐

「あの人は、いつも私の影にいて、私を見ていた」マリア・テレジアの涙ながらの言葉がすべてを物語っていた。王冠を戴いた男が、...
皇妃・王族・子供たち

マリア・テレジア| 女帝の闘いと帝国再建の物語

それは、王冠を奪いに来た者たちの咆哮に、若き母が震えることなく立ち向かった瞬間だった。夫も軍も、まだ頼りにはならない。あるのは「ハプスブルクの娘」であるという、誇りだけ―。マリア・テレジア、二十三歳。帝国は崩壊寸前、だがこの女は、戦う覚悟を決めていた。