17世紀

戦争と包囲戦・講和と条約

スペイン継承戦争とは何か|一人の王の死が引き起こした世界戦争

1700年、スペイン王カルロス2世が世継ぎなくして崩御した瞬間、ヨーロッパ中が息を呑んだ。壮大な王家の血統が尽きたとき、...
戦争と包囲戦・講和と条約

ヴェストファーレン条約とは?ハプスブルク家の衰退とフランスの台頭

1648年、ヴェストファーレン条約 (ウエストファリア条約)。この日、ヨーロッパの支配構造が静かに、しかし決定的に書き換えられた。16世紀、婚姻と皇帝位を駆使してヨーロッパを掌握していたハプスブルク家。だが「三十年戦争」を境に、その覇権は揺らぎ始める。戦争の果てに立ち上がったのは、全く異なる性格を持つ新たな主役――フランス王国であった。この記事では、ヨーロッパに君臨したハプスブルク家の衰退と、ルイ13世・ルイ14世が率いたフランスの台頭を、ヴェストファーレン条約前後の出来事を軸に描く。
皇帝一覧

ヨーゼフ1世|夭折の皇帝と、継がれなかった改革の夢

1705年、神聖ローマ皇帝に即位したヨーゼフ1世は、ハプスブルク家の将来を担うべき「希望の星」だった。 (ヨーゼフ1世)...
皇妃・王族・子供たち

マルガリータ・テレサ|ハプスブルクの血に縛られた少女の肖像

この絵は、単なる王家の肖像ではなかった。 構図、視線、鏡──そのすべてが意味を持ち、見る者に「予告された未来」を語りかけてくる。この記事では、『ラス・メニーナス』に込められた王位継承の象徴と、マルガリータ・テレサという少女が背負わされた宿命を、歴史的背景とともに読み解いていく。
皇帝一覧

カルロス2世|呪われた王とスペイン・ハプスブルク家の終焉

1661年、マドリードの王宮に産声が上がった。だが、その小さな命に寄せられたのは歓喜ではなく、深い憂慮だった。カルロス2世――生まれながらに「死に瀕していた」と形容される王。ハプスブルク家の「純血主義」によって作られた、奇跡ではなく呪いの結晶だった。
用語解説・基礎知識

プラハ窓外投擲事件とは | 三十年戦争の発端となった「運命の一投」

1618年5月23日、プラハ城の窓が開かれた。そして、一人、また一人と、男たちの身体が宙を舞う。新教徒(プロテスタント)...
出来事で読むヨーロッパ史

三十年戦争とは | ハプスブルク帝国を揺るがせた宿命の戦い

三十年年戦争とは、1618年から1648年に神聖ローマ帝国内で勃発した戦争である。表向きは宗教対立だが、実際は「ヨーロッパの覇権争い」だった。戦争は拡大を続け、最終的にハプスブルク家の支配と帝国の構造を大きく変えた。
皇帝一覧

血と冠の分かれ道|レオポルト1世とハプスブルク分岐の決断

死のにおいが街を包む。ペストで黒く染まったウィーンに、さらに迫るのはオスマンの大軍。そのとき、皇帝は城にあらず、遠く離れ...
皇帝一覧

フェルディナント3世 | 三十年戦争と帝国再建を担った皇帝の実像

運命とは、時に残酷なものである。フェルディナント3世は、祝福されることなく帝国の王座に座らされた。父フェルディナント2世...
皇帝一覧

フェルディナント2世とは? 三十年戦争の開戦と皇帝の決断

沈黙することは、敗北を意味した。剛毅 (ごうき) なる皇帝、フェルディナント2世は、それを知っていた。 (フェルディナン...